瞑想とは?思考を止めることではない?
Written by Tom Wada
「今」意識をとどめる
瞑想とは簡単に言ってしまえば、思考を落ち着かせ、「今」に想いをとどめること全般を指す。悩みや不安は過去や未来に意識が向いている状態。只々「今」を感じることは不安やストレスを軽減し、我々を楽な生き方へと導く。延いては仕事効率アップにつながるとしてマインドフルネス瞑想が今日話題になっているではないか。
瞑想の歴史:
瞑想の歴史は5千年前のインダス文明にまで遡ることができる。残念ながらインダス文明の文字は解読されてないが発掘されたレリーフからは行者が座禅を組み修練に励んでいる姿が見られる。
瞑想はその後何千年をも経てバラモン教、仏教、ヨガなどインド宗教や哲学の修行の一環として確立されてきた。宇宙の根源を理解する、己を理解する、自制心を高める、トランスを味わう、現世利益を求めるなど様々な目的で瞑想はその修行法の種類を広げてきた。
現代は宗教色を取り除いたマインドフルネス瞑想など企業が社員教育の一環として取り入れるなど一般的に普及している。
■瞑想の手法:
異論は承知だが、ここでは瞑想の手法を二つに大別した。
集中法・・呼吸をする、身体を動かす、ロウソクの炎を見つめる、マンダラを凝視するなど行為に集中
観察法・・呼吸、身体や心のあり様や動きを只ただ観察し受け流す
前述の通り、瞑想とは決して「考えを止めること」ではない。場所や行為に集中(観察)することで意識を考えから逸らすところから始めるといっても過言ではない。
また集中法と観察法は重なる部分も多いので合わせて練習が可能だ。
■初心者にオススメの瞑想法
初心者には「呼吸観察法」がオススメだ。
- 床でも椅子でも、自身が長時間楽に座っていられるポジションが良い。
- 目を閉じ、呼吸に意識を向ける。
- 鼻で呼吸を観察してみよう。「観察」が難しければ「感じる」でもよい。
- 科学者になったつもりで客観的に。良い悪いという判断をしないことが大切だ。
- 例えば呼吸の温度はどうだろう?吸う息と吐く息に違いうはあるだろうか?
- 例えば呼吸の音はどうだろう?吸う息と吐く息にちがいはあるだろうか?
- 考えが浮かんでいることに気づいたら意識を呼吸に戻す。この気づきがポイントとなる。
長時間の練習ができるようであれば、勿論良いが、2分でも5分でも良いので一日にこの練習をしてもらいたい。
変化や効能をここで述べるのは敢えて控えるが、毎日少しでも積み重ねて練習をすれば何らかの変化が感じられるだろう。
朝のまだ頭がボーっとしている時間に練習するのがやりやすいが、一日中どこでも、電車の中でも、オフィスでも時間をとることができれば練習は可能なので、是非続けていただきたい。
■瞑想をする意義
前述の通り、瞑想は意識を「今」にとどめることによって過去や未来の副産物である不安から抜け出ることを出発点とする。結果として健やかに、悩みすぎずにイキイキと人生を歩むことができる。
個人的にも瞑想の練習を始めてより客観的に物事を見つめ、深く悩む・怒る前に気づき、意識を修正できるようになったと自負する。結果的に人生が楽になった。経済的に成功しているかは別として、閉塞感や未来に対する不安から解放された生活は一言で言うと「楽」だ。
また練習を続けると宇宙との一体感など、超越した感覚なども体得はできるが、宗教的もしくはニューエージぽくなる感は否めない。嵌りすぎると本来の目的であるイキイキと人生を歩むことから外れ、単なる「逃げ」に走ってしまう可能性もあるので注意が必要だ。
■瞑想を体験したい方
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